欲望を満たすことで成立した作品

この映画は、どっちかと言うと、そういう欲望を満たすことで生まれたし、成立していると思う。全部欲望ですよ。ゲームの世界だから。

スナクジラをぶっ飛ばしたいというのもそうだし、大口径のライフルをぶっ放したい、踊りも踊りたい、魔法だって使いたいでしょう。馬にも乗りたいし、家にはカタツムリがいたらもっと楽しいだろうなって、そういうようなことで成立するんです。

僕が現場で「あれが見たい」「これが見たい」とか「これが食いたい」「こういう姿が見たい」というもので成立している。それに意味を求めるというのは、編集以降の作業なんだよね。使えそうな絵とか、たぶんこれは欲しくなるだろうとかいう絵は撮った。でも全く考えずに撮ったカットもずいぶんある。それに意味を付けるのが編集という“仕上げる”作業なんですよ。カットの順番を並べることや、音楽やセリフを入れるっていうことで、自分の欲望にあるロジックを生み出して行くんです。それが実写映画だと僕は思っている。

本(台本)は書くけども、本にとらわれる必要は全然ない。それは、お客さんもそうなんだっていうこと。ドラマを見たいわけじゃないでしょう?映画館に来てさ、やっぱり、得した気分になって帰れれば、損したと思わないんだよね。

だから、きれいな女優さんを見ることを筆頭にして、それがベーコンエッグだったり、あのかわいらしい犬だったり、犬が嫌いな人はカタツムリだったり。犬もカタツムリも嫌いだっていう人は、馬だったり。これだけ出せば、どれか好きなものがあるでしょう?
少なくとも男も女も美人は好きなはず。それでも、美人は興味ない、垢だらけの大男が好きなんだっていうなら、藤木がいる(笑)。この映画は、そういうふうに出来てるんだ(笑)。