1951年、東京都出身。東京学芸大学教育学部を卒業後、ラジオ番組のディレクターなどを経て、77年、アニメ制作会社・タツノコプロダクションに入社。テレビアニメ『一発貫太くん』で演出家デビューを果たす。80年にスタジオぴえろに移籍し、テレビアニメ『うる星やつら』などの人気シリーズに参加。同シリーズの劇場長編作品『うる星やつら オンリー・ユー』(83)で初監督を務め、劇場長編アニメ『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(84)を手がけた後フリーとなる。
その後は、オリジナル企画として『機動警察パトレイバー』を共同で立ち上げ、同作の劇場版(89)およびその続編『機動警察パトレイバー2 the Movie』(93)を監督。日米英で同時公開された『GHOST IN THE SHELL−攻殻機動隊−』(95)は、米ビルボード誌でセルビデオチャートNo.1を獲得し、また長編劇場アニメ『イノセンス』(04)が日本のアニメーション作品としては初めて、カンヌ国際映画祭コンペ部門にノミネートされるなど、国際派監督として注目を集める。
また、87年の『紅い眼鏡』以降は、実写映画にも意欲的に挑戦を続け、『アヴァロン』(01)がカンヌ国際映画祭の特別招待作品に選ばれたほか、カメラで撮影した写真をデジタル加工する「スーパーライヴメーション」技法で制作された『立喰師列伝』(06)、そこからスピンオフしたオムニバス映画『真・女立喰師列伝』(07)中の『鼈甲飴の有理』『ASSAULT GIRL ケンタッキーの日菜子』、女戦士同士の戦いを描いた『斬〜KILL〜』(08)中の一篇『ASSAULT GIRL 2』などを監督する。実写とアニメの垣根を越え、独特の美的感覚で貫かれたそのフィルム群は、『タイタニック』の監督ジェームズ・キャメロンや『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟など、海外の著名クリエイターからも熱い視線を集めている。
アニメでの最新作は、08年に公開され、ヴェネチア国際映画祭・コンペティション部門に出品された『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』。また剣豪・宮本武蔵の実像に迫った、押井流歴史アニメドキュメンタリー『宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-』(09)では、原案・脚本を手がけている。